サクランボに寄せて |

どうしたらこんなにも可憐なフルーツが誕生し得たのか?
神さま教えて!
丁度口の中にポロッと入るサイズの赤い実が、長さ3〜4cmの
細い緑のスティックに大抵2つずつ。
少女の頃こんなブローチを持っていたのは、私だけでは無いはずです。
「指先に持つと程よい重みも感じられて、揺らしてみたくなる」と
漫画家であり、名エッセイストの東海林さだお氏も絶賛している、
初夏のフルーツのプリンセス。
ここで、ちょっと考えてみて下さい。世間一般で「可愛いイチゴ」
というけれど、アレはケーキの生クリームと一緒になって、または
チョコレートの力を借りてかわいらしくなるのです。
イラストや絵本に登場する「いちごらしいかたち」に整えられた
イチゴ型を思い浮かべるから赤くて可愛い果物の代表になっていますが、
イチゴそれ自体は良く観察すると、表面にゴマゴマが有るし、
我が家の庭のイチゴなどは凸凹大小様々。そこへゆくとサクランボは
放っておいてもひと粒ずつ美しいスタイルを保ちつつ熟してくれる。
緑の葉陰で小鳥たちについばまれても、我関せずという風情でそよ風に身を任せて、
高貴なお姫さま、という感じです。
その辺も地を這うイチゴを大きく引き離している、と私は思うのです。
去年の不作を一挙に挽回してくれた、我が家のサクランボ。指先で揺れます。

サクランボのお返しにルーカス君(6才)がチョコレートマフィンを焼いてくれました。

本日のhttp://www.stithchouse.jp/ にもサクランボ登場です。
