2008年 12月 10日
氷川清話 (勝海舟) |
暗くて暗くて、本当に真っ暗なこの季節。
キャンドルを灯して…、
どうするかというと、本を読みます。
限り有る手持ちの本の中から、懐かしさが過るような一冊を
選りすぐって、読みふけります。
そして、本日のセレクションは「氷川清話」by勝海舟
話が少しそれるけれど、本を選ぶのは案外難しいものです。
本屋さんに行くと、新刊書籍の良い香りや、文庫の棚を当て所なく
眺める時の雰囲気が好ましくて、つい長居をしてしまう。
そうしている内に次の予定を思い出して、
慌ててレジに並んだ時には駄本を抱えていたりする。
これは一体どうしてだろう?夫婦揃って、本選びが下手です。
以前にも書いたけれど、そんなわけも手伝って、
気がつくと、私のお気に入りの本は自分より歳若い女友達からの
贈り物だったりします。みんな本選びの達人だなあ、と感心します。
「氷川清話」もまさにそんな感じで、ええっと…、そう!
これは、E子さんが日本から持って来てくれたのでした。
まず、表紙の勝海舟の顔が素敵です。
広い額、知的な目が優し気にこちらを向いている。
この本は、ベらんめいのちゃきちゃき江戸っ子、勝海舟が
自由自在に語る、政治談議、人物評論。
彼一流の皮肉とユーモアが良い按配にトッピングされている、
歯切れの良い語り口で幕末から明治にかけての世相を、
そして日本を動かした男達をあぶり出す。
長くなるから書かないけれど、西郷隆盛について、“あっぱれ論”を
惜しみ無く述べている。敵将をとても素直に讃えています。
なんと清々しいこと!
読者は気の良いご隠居さんに昔語りをしてもらってい
るようで、歴史上の人物をとても身近に感じられます。
一歩間違えれば江戸中火の海になりかねない江戸城明け渡しが、
緊迫不穏な状況下で、静かに執り行われたのは、
まったく無私になり、ひたすら日本の将来のみを考えた二人の優れた政治家、
勝海舟と西郷隆盛がいてくれたお陰だなあ、とつくづく有り難い。
今の政治家に是非とも読んでもらいたい。
そして、もっと謙虚になって欲しい。
勝海舟のべらんめいは本物だけど、今の日本国総理大臣のべらんめいは
あざとく、下品です。
遠くから文句を言うばかりではだめだ、と思い立った私は
せめて、次回の選挙から参加しよう、と在外選挙人名簿に登録手続きをした。
大使館側はこの件に関して慣れていないらしく、恐ろしく手間取り、
忘れた頃にようやく戸籍の有る(=私にとっては、単に
結婚相手の出生地)地方都市の選挙管理委員会から私の手元に
”いかにも”役所からという封書が届いたが、中身は想像を越えて
前時代的な代物で、その瞬間に力が抜けてしまった。
負けてなるもんか!と、面々と書かれた選挙投票に関する注意事項を
(その説明の長いこと!)を読んでいると、この国には未だに
「お上」がいるな、と思わせる。今時、海外在住者を別物扱いしている。
21世紀に、これでは、まるで鎖国していた徳川幕府時代と変わらない
じゃないの、と不愉快になる。勝海舟翁にご意見を聞いてみたいです。
とにかく、気難し気な文章は、気軽に政治に参加しようとした気持を
削ぐのに充分なマイナスオーラを発散しているのだった。
私は、少しでも多くの国民が気軽に政治に参加出来るよう、
IDカードの導入とデーター管理をお薦め致します。
キャンドルを灯して…、
どうするかというと、本を読みます。
限り有る手持ちの本の中から、懐かしさが過るような一冊を
選りすぐって、読みふけります。
そして、本日のセレクションは「氷川清話」by勝海舟
話が少しそれるけれど、本を選ぶのは案外難しいものです。
本屋さんに行くと、新刊書籍の良い香りや、文庫の棚を当て所なく
眺める時の雰囲気が好ましくて、つい長居をしてしまう。
そうしている内に次の予定を思い出して、
慌ててレジに並んだ時には駄本を抱えていたりする。
これは一体どうしてだろう?夫婦揃って、本選びが下手です。
以前にも書いたけれど、そんなわけも手伝って、
気がつくと、私のお気に入りの本は自分より歳若い女友達からの
贈り物だったりします。みんな本選びの達人だなあ、と感心します。
「氷川清話」もまさにそんな感じで、ええっと…、そう!
これは、E子さんが日本から持って来てくれたのでした。
まず、表紙の勝海舟の顔が素敵です。
広い額、知的な目が優し気にこちらを向いている。
この本は、ベらんめいのちゃきちゃき江戸っ子、勝海舟が
自由自在に語る、政治談議、人物評論。
彼一流の皮肉とユーモアが良い按配にトッピングされている、
歯切れの良い語り口で幕末から明治にかけての世相を、
そして日本を動かした男達をあぶり出す。
長くなるから書かないけれど、西郷隆盛について、“あっぱれ論”を
惜しみ無く述べている。敵将をとても素直に讃えています。
なんと清々しいこと!
読者は気の良いご隠居さんに昔語りをしてもらってい
るようで、歴史上の人物をとても身近に感じられます。
一歩間違えれば江戸中火の海になりかねない江戸城明け渡しが、
緊迫不穏な状況下で、静かに執り行われたのは、
まったく無私になり、ひたすら日本の将来のみを考えた二人の優れた政治家、
勝海舟と西郷隆盛がいてくれたお陰だなあ、とつくづく有り難い。
今の政治家に是非とも読んでもらいたい。
そして、もっと謙虚になって欲しい。
勝海舟のべらんめいは本物だけど、今の日本国総理大臣のべらんめいは
あざとく、下品です。
遠くから文句を言うばかりではだめだ、と思い立った私は
せめて、次回の選挙から参加しよう、と在外選挙人名簿に登録手続きをした。
大使館側はこの件に関して慣れていないらしく、恐ろしく手間取り、
忘れた頃にようやく戸籍の有る(=私にとっては、単に
結婚相手の出生地)地方都市の選挙管理委員会から私の手元に
”いかにも”役所からという封書が届いたが、中身は想像を越えて
前時代的な代物で、その瞬間に力が抜けてしまった。
負けてなるもんか!と、面々と書かれた選挙投票に関する注意事項を
(その説明の長いこと!)を読んでいると、この国には未だに
「お上」がいるな、と思わせる。今時、海外在住者を別物扱いしている。
21世紀に、これでは、まるで鎖国していた徳川幕府時代と変わらない
じゃないの、と不愉快になる。勝海舟翁にご意見を聞いてみたいです。
とにかく、気難し気な文章は、気軽に政治に参加しようとした気持を
削ぐのに充分なマイナスオーラを発散しているのだった。
私は、少しでも多くの国民が気軽に政治に参加出来るよう、
IDカードの導入とデーター管理をお薦め致します。
by sundby
| 2008-12-10 18:38
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